恋愛偏差値が低すぎる！！

「どうして同じ点数なのに、同率1位ではないんですか」

「何の話？」

「理科のところですよ。同じ98点なのに、どうして貴方は一位で、私は二位なんですか」

「確かになんでだろ」

そう言われ、白星は考える素振りを見せるが、立川葵は凍りついように真顔のまま、何も言わずにこちらを見ている、
その冷たい顔を見ていると、段々と興奮も冷めてきた。
当てつけのように聞いたが、この人たちがその理由を知ってるという確証は無い。
それにこんな立派な家に住んでいるが、もしかしたら外部生の可能性もある。人を見かけで判断して、八つ当たりみたいなことをして、段々恥ずかしくなってきた。

「いや、やっぱいいです」

この人たちに聞いても、多分分からない。また芦田先生を捕まえて、念入りに事情聴取しよう。


「忘れてくだ…」

「家柄じゃない？」


立川葵はボソッと、私の言葉を遮るようにそう言った。


「家柄？」

「そいつのバックにいる親の影響力を考えた時、優先すべきは俺の方であって一般庶民のアンタじゃない判断されたんじゃないかってこと」

「ちょっと辞めなよ、加藤さんそういうのわかんないって」

よく分からない論調を持ってくる立川葵を、慌てて宥める白星咲夜。