【短編】天然お嬢様は焦らされてる事に気づかない。



それからというもの、毎日先生から笑顔で渡される仕事を片付けまくるという生活が始まった。
年の初めは寝不足になっていたのも今では慣れて時間をかけなくてもできるようになった。

これも槙野くんのおかげだ。彼が来なかったら私は未だ膨大な量の仕事に参っていただろうし……。



そして……



本当の私を受け入れて、支えてくれる槙野くんに、恋をしていると気がついた。

時々見せてくれる美しい笑顔もいいし、さりげなく助けてくれるスマートさも…。
そして何より唯一弱さを見せられる人だから……。

好きになるのは仕方ないと思う。

この学園でもモテてるし……。毎日キャーキャーって囲まれてるし……。


それでも一番近いのは私だと思う!…たぶんだけど…。
それに初めての恋は楽しみたいし……。

だから頑張ることを決めたんだ!


(……ちょっとまって?頑張るにしても何したらいいんだろ。恋愛初心者の私には全然わからないよ?)

それは考えてなかったな……。



ーーーどうしよう……。