ぼそっと何かを呟いたかと思うと、次の瞬間、唇を奪われていた。
初めてのことに頭が追いつかなくて、顔が離れた後もポカーンと口を開けて固まってしまう。
(……え?いま、わたし、颯斗くんと……)
自覚した途端赤面する。
「キッ……キス、した?」
「すみません。我慢できず……。貴女が可愛すぎて。」
珍しい照れ顔で言われた言葉が強烈でドキッとする。
「かわっ!?……うー。もう心臓ドキドキ言い過ぎて壊れちゃいそう……。」
「……もう一度。してもいいですか?」
「っ……。うん、いい…よ?」
私が了解の意を伝えると嬉しそうに微笑んだ。その笑顔が綺麗で見惚れていると、顔が近づいてくる。
私は反射的に目を閉じて唇に落とされる温もりを待つ。
不意にかかった颯斗くんの前髪と重なった唇に胸が高鳴る。
この人が愛しい。彼にもっと触れたい。
ずっと……一緒に、そばにいたい。
そう、思った。
ーーそれから、数時間後。
キスの余韻から抜け出した後、やっと気づきました。
私、告白したとき颯斗くんからの返事聞いてないっ!!
恥ずかしくて逃げたんだった!!!
やっぱりどこか抜けてるお嬢様なのでした。

