エントランスホールで当時執事だった島田を呼び、父親に取り次いでくれるように頼んだ。 その間、俺達はホールの横にある応接間で待たされた。 待つこと30分…その間アーサは一言も話さなかった。30分を過ぎた時ゆっくりとドアが開き、父親が入って来た。 父は二人の対座にゆっくりと腰を下ろし、テーブルの上の煙草入れから葉巻を取り出すと火をつけた。