「俺の目は掃除機か?」
「………。」
「ん…?どうかした?」
「…何でもない!」
何故か分からないけど…
急に悲しくなって涙が…。
それで顔をそむけ…
お手洗いにたとうとした。
レオは私の手を掴み、
私はひき寄せられた。
恥ずかしくて、思わずレオを
突き飛ばすように身体を放してしまった。
するとレオは勘違いしたみたいで
「ごめん…別にそんなつもりじゃ…。」
「分かってる…。」
「アーサがちゃんと話そうとしてる時に
ちゃかすようなこと言って…悪い…。
だからもう泣くなよ。」
「アタシも…ごめん…でも…アタシ…
今まで恋愛の経験なんかないから…
レオにあんな風に言われて…
どう言ったらいいか分からなくて…
そしたら…悲しくなって…。」
「また泣く…。ほら…これで涙拭けよ。」
そう言ってレオは少しくしゃっとなった
ハンカチを貸してくれた。
私が涙を拭いてると、レオの手が頭を
ポンポンと撫でてくれた。
「さっきのアーサの話の続き…話して…な!」
「さっきの話…?」
「そう。」
「う〜ん…。どしよっかなぁ〜。」
アハハハ…!
二人して大笑いした。
やっぱり…レオのことが好きかも…。
そう思った。

