千年愛



現地に着くと、地元の消防隊が

雪を掻き出していた。







心配する三人をよそに、

レオと亜里沙の消息は昼を過ぎても

まだ解らなかった。






午後3時を過ぎた頃、雪崩で潰れされた

山小屋の中から二人が発見された。






「蓉子〜っ」





とおじさんに呼ばれた蓉子が

そばに行くと…雪に埋もれた二人がいた。







すでに反応はなく…





…それでも美しい顔だった。




傷一つない…安らかな死に顔だった。






レオと亜里沙…二人は

キスをしたままの状態で発見された。







二人の一途な留まることを知らなかった

愛は千年前の伝説とともに

永遠に生き続けるのだろう…






そう思える程…二人の表情は美しかった。





そばに来たおばさんは






「蓉子…頼朝伝説の末裔は…とうとう…

お前一人になってしもうたの。」




と呟き




「そうね…でも…もうこんな伝説は

アタシで終わりにする。」




と蓉子は答えた。





「そうかい…。

ま…お前がそうしたいのなら…

そうすりゃいい。

わしらは何も言わん。…な…。」




「うん…ごめんね。

孫の顔見せられなくて。






…悠も…舞もこれで離れずにすむ…ね。」




「そうじゃの。この方がよかったのかもな。」




「そうね…。」









その日…山小屋の近くにある

1本の桜の木に一輪だけ花が咲いていた。







この日以降…この桜の木は

「千年桜」と呼ばれるようななったらしい。







アーサとレオが咲かせた花…。