舞ちゃんはそこまで言うと、
僕の浴衣をきつく握り締め、
倒れるように座り込んだ。
慌てて振り返り抱き抱えると、
舞ちゃんは俺の首に手を絡ませて
抱き付いてきた。
俺も舞ちゃんをきつく抱き締めた。
何度も何度も、出かけた言葉を
飲み込んで抱き締めた。
「俺も初めて会った時から
ずっと好きだった。
俺も舞ちゃんを放したくない…二度と…。
死ぬまでずっと…。」
「でも…アタシ…忘れちゃうよ。
忘れちゃうんだよ!」
「それでもいいさ。もし忘れたら、その時は
また新しい舞ちゃんを好きになるから!
そうやっていつまでも続くんだ。
何度忘れても…
何度も恋して…
そんな恋が、世界に一つぐらい
あってもいいだろ…。
他の人にはできない恋ができるんだから。
俺と舞ちゃんで…誰にも真似できない
世界にたった一つしかない恋を
すればいい。」
「いいの?ホントにいいの?
こんなアタシでも…。
レオさんきっと辛くなるよ!それでも…」
「いいよ!!!いいんだって…。
舞ちゃんは俺が、神様から初めてもらった…
そしてたった一つの宝物なんだから。」

