アーサがなぜ突然姿を消したのか… 誰にも分からなかった。 そんな過去に想いを馳せていると、 後ろからの声で現実に引き戻された。 「おい、レオ!もう式が始まるぜ。 それにアーサの親父さんがお前… 探してたぜ。」 俺は「分かった。」とだけ応え、 また空を見上げた。 今日の空も、あの日と同じ色。 しかも雪までちらつきはじめてきた。 今日はアーサの葬儀。 あの日… アーサは不可解なメールだけを 残して消えた。