今日も、お母さんとお父さんと弟とで、晩御飯を囲む。私からすれば4日ぶりであった。
お母さんの料理は、とても美味しい。今日は私の好きな唐揚げだった。油でよく揚げた唐揚げは、健康にはよくないががぶりつくほど美味しい。
「累、今日部活だったの?」
「ううん。流石に休み。今日は皆の前で昨日の試合で勝ったからメダルもらっちゃった」
「えー!そうなの!また見せてね」
お母さんは、嬉しそうにふふっと笑う。
累、何部入ってたっけ?
忘れてしまって聞こうと口を開いたが、唐揚げを口に放り込むことにした。忘れるなんて、自分が情けなくて最低な奴すぎたから。
…メダル、か。
累は、努力ができる人だ。そこで努力して、しっかりと結果を出せる。そんな弟は、今を一生懸命に全力で生きている。私とは、比べ物にならないくらいにすごいと思う。
私だけ、知らない話題が出てきても。私だけ、その話に入れなくてたまに気を遣われたりしても、…何も感じなかった。どうでもよかった。
上がる笑い声。私もその空気に乗って、わからないけど笑みを浮かべて笑う。
学校でも、私はずっとそんな奴だ。
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足掻いても足掻いても、掴めない水みたい。
いつからか、そんな風に今を生きていた。