なんとか涙が止まってきた。屋根に降り落ちる雨も、先程よりかはマシになってきたらしい。錆びてしまっていて、今にも穴が空きそうな屋根をじっと見つめる。
「病気って、それなんですねー」
私と同じようにベンチに座っている。彼は軽々と言った。
「…病気じゃなくて、症状みたいな。学校あんまり行けないのは、それですね」
納得したように、「なるほど」と頷いていた。潔癖症なら絶対に座れないであろうこの汚いベンチに座っている。嘘だったのかと問いたくなる。
「…なんで、私服なの?学校は?」
今度は私が質問した。制服ではないズボンは、足が長くて、身長も高いし、クールな印象を与えている。
すると、彼はぷっと吹き出し笑った。
「今日、土曜だけど」
「…え」
彼はポケットからスマホを取り出して、画面を私に向ける。
日付と時刻の間に、土曜日と表示されていた。私は食い入るようにそれを見て、大きくため息を吐いた。
「恥ずかしい。制服なんか着ちゃって…」
「そ。なんで着てんだろって思ってて」
そっか、4日も経ったんだ。土曜日だったというのは全然考えてなかった。


