頬に涙が通っていき、下を向くと、涙がスカートに落ちてシミが出来ていた。
「なんでこんなどうでもいいのに、泣いたりしてんだろ私…ごめんなさい…ほんと…」
「…それ、症状じゃない。病気」
「…いや、病気では…」
私がただ、病気ではないと認めたくなかったのかもしれない。言い返すことも出来なった私は、涙を拭うのももう、疲れたのだ。
笑顔が崩れていく。口角がどうしても上がらない。へらへら笑えない。最悪だ。
「顔、上げて?」
こんな状況で、上げられるわけがない。体が寒さで震える。怖くて、下を向くばかりだ。
「私、4日も経ったから、あなたのことも、四葉のクローバーのことも忘れてかけちゃってたんですよ…?やばくない?ほんと最低ですね、私は…」
「早く顔上げろって言ってんの」
顎を掴まれて、下を向いていた私はグイッと無理矢理顔を上げられる。綺麗な顔が近くにあった。
「っなに…」
屋根に降り落ちる雨が強くなる。公園の植えてある木も草も何もかも飛んでいきそうだった。
「俺、無理して顔上げてる翠さんが好きなんで」
彼は、もっと私に近づいて。
「顔下になってる翠さんは、好きじゃない」
何、言ってるんだろう。この人は。
…この人は、やっぱり頭おかしいみたいだ。


