校門を出ると、久しぶりに見た、綺麗な青い空が空一面に広がっていた。青くて、2月だからか少しばかり肌寒い。

道路には、まだ水溜まりがある。青空や建物や電柱など、全てを水溜まりは映していた。


「ついに明日テストだよね」


小鳥はため息をつきながら言う。え?明日?そうなの?と私は驚きが隠せていない。全く、先生の話を聞いていないからだ。

勉強…、なにもしてない…、

まあ、別にどうだっていいか。私は、これから先の未来を想像できないし、したら苦しくなるだけである。


「明日も、一緒に帰ろう」


別れる交差点で、赤になり止まる。

何度、その言葉を聞いたのだろう。

そして、私はいつもこう返事する。


「うん!絶対ねー」


壊れてしまいそうな頬を上げて、私は答える。これは、ずっと、変わっていない。

小鳥は、私を捨てて他の人と帰ることは絶対にしなかった。どうしてなのか、私はわからずにいる。こんな、面白くもない私が。こんな、寝坊してばっかの私が。


「ばいばい」


最後まで手を振りあって、いつも通り家へ帰った。