「なんで朝くんは、ニワ…じゃなくてあの男子たちに、あんなに立ち向かって言えるの…?」
「翠さんとの大切な時間を汚してくる、ムカつく、殺気沸いたし。…あと、翠さんが俺にすがり付いてまで震えてるから」
そう、確かに私は、平常を偽れなくなっていた。笑顔も上手に作れず、震えていた。
朝くんは、それにまで気付いて…
「っありがと…かっこよかった…」
怖かったけれど、その怒りは優しさでもある。本当に、かっこよかった。
朝くんは何も言わずに、抱きしめる力を弱めていく。
「翠さん」
「ん?」
「俺に、もういいからって笑ってたけど」
朝くんはポケットから何かを取り出した。
「後悔するって、わかってたでしょ」
手にしていたそれは、私が無造作に取り出した、パフェの半額チケットだった。
「え、な、なんでそれ…」
「そういう怖くて怖くて仕方がなくて、明日が嫌になって、また辛くなった時は、翠さんに、何回でも言ってあげる」
私にチケットを手渡して、優しく頭を撫でてくる。
「何しでかすかわからないあいつらだって、呑気に今ごろパフェでも食べてる。そんなニワトリのために、無駄な神経、使わなくていい」
「…うん、」
「あーまあ嫌になったら俺に言って?あいつらのこと、殺してあげるからね俺が」
朝くんが口にすると、本当か否かわからなくなる。だからか、あまり笑えないのだが。
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