「えーあのサボり、彼氏と遊びに来てんのかよ?え、普通にやばくない?」
「ひょぇー寝坊してる豚のくせに。きも」
朝くんには聞こえてる?朝くんは私の話の続きを待ってるの?まずい、元クラスメイトの男子たちに今遭遇するとか…
「皆に広めないとだわ写真しゃしーぃん」
写真はだめだ、まずい。私でも、一生残り続ける写真の怖さくらいは察知した。隣に朝くんがいるから、尚更いけないことだ。
後ろを振り向いちゃだめ。歩く速度だって変えたら変に思われる。表情も普通にして。
まだ話の途中だ。私は黙ったまま。何も話せてない。話を、続けなければ…
普通に、平常に、何ともないように、口角を上げて、頬に力を入れて、笑顔を作って…
…あれ、できない。できなくなった。前はできていたはすだ。なのに、できなくなった。
どうして?
どうして、私はこんなに弱虫なの…
「どうしよ……」
助けて。
助けを求めることしか、できないよ…
そうだ逃げよう。嫌になったら逃げる。死ぬ以外なら逃げてもいいんでしょう、朝くん…
「朝くん逃げ……っえ、あれ?」
隣に、朝くんの姿がなかった。


