【said Yuzu】
―好きな人ができた。
『好きだから、付き合ってほしい』
軽い気持ちでメールを送ったけど、そのメールの返信が帰ってきたことは、結局なくて。
別にそういう失礼な男は沢山いるものだし、何も気にする必要はなかった。
でもそれは、私の中での遊び感覚を満たすだけの男である、を前提にだった。
その人は違う。単なる欲じゃなくて、心から本当に、好きだと言える人だった。
まず、高身長で顔がいい。
顔から入ってしまう癖が抜けない私だが、それ以上に、性格が好き。
ほんとに、不思議な人だった。
ぼーっとして、いつも何かを考えるように窓を見つめているのが印象的である。
クールで、人のこと全然興味ありません、なんて顔に書いてるくせに、喋りかけると、まるで私を待っていたかのように優しく接してくれる。
だが、決しておっとり可愛い系ではない。
イケメンボイスといわれるイケボを秘めており、顔も口調だって大人っぽく見えるのだ。
この辺の高校では高い偏差値を誇るこの高校の中でも、その人は成績優秀トップレベル。運動神経もいいと聞くし。
独特な雰囲気を放つその人だけは、他の男とは違った。私は、軽い気持ちで、告白した。


