まどろみ3秒前


【said Yuzu】


―好きな人ができた。


『好きだから、付き合ってほしい』


軽い気持ちでメールを送ったけど、そのメールの返信が帰ってきたことは、結局なくて。

別にそういう失礼な男は沢山いるものだし、何も気にする必要はなかった。

でもそれは、私の中での遊び感覚を満たすだけの男である、を前提にだった。


その人は違う。単なる欲じゃなくて、心から本当に、好きだと言える人だった。


まず、高身長で顔がいい。

顔から入ってしまう癖が抜けない私だが、それ以上に、性格が好き。

ほんとに、不思議な人だった。

ぼーっとして、いつも何かを考えるように窓を見つめているのが印象的である。

クールで、人のこと全然興味ありません、なんて顔に書いてるくせに、喋りかけると、まるで私を待っていたかのように優しく接してくれる。

だが、決しておっとり可愛い系ではない。

イケメンボイスといわれるイケボを秘めており、顔も口調だって大人っぽく見えるのだ。

この辺の高校では高い偏差値を誇るこの高校の中でも、その人は成績優秀トップレベル。運動神経もいいと聞くし。

独特な雰囲気を放つその人だけは、他の男とは違った。私は、軽い気持ちで、告白した。