まどろみ3秒前


「…小鳥さ、東花のこと、気になってたり、?」 


小鳥の表情が少し赤に染まった。私はやっぱりか、と笑いながら肩をすくめる。


「バレてた?前言ってた気になってるって人、実は東花くんのことなんだよね。…あっ、廊下聞こえてないかな」


扉をキョロキョロ見つめる小鳥が可愛らしくて、私はふふ、と笑った。


「…でもねぇ」

「うん?」

「もうやめた。諦める」

「…え、なんでなんで?」

「絶対あの人、翠のこと好きだわ。翠をお姫様抱っこして保健室に運んで、起きろって何回も何回も叫んでたんだよ?そんなの見たらさぁ?無理確定しちゃったわ~」


顔良かったのにな、はぁーあ、と小鳥は未練がましくため息をつく。

お姫様抱っこして叫ぶまでして、私が起きることを望んでくれていたのだ、東花は。もちろん、小鳥も望んでくれていただろうが。


―俺は翠のこと、好き。


あれって、告白だったのかな。

よく、わからないな。


「あ、そーいえばごめんね来るの遅くなって。先生探してて。やっと見つけたんだけど、職員会議あるらしくて遅れるって」

「あー、もう私、自分で帰れるから大丈夫」

「え、ええ!そう?」


小鳥に支えてもらいながら、ゆっくりとベッドから立ち上がる。

眠ったからか不思議と、心がスッキリと気持ち良い。そのせいか、体は何も元気だった。


「じゃあ私が家まで送るー」

「えーありがと。じゃあ、お世話になります」