「…小鳥さ、東花のこと、気になってたり、?」
小鳥の表情が少し赤に染まった。私はやっぱりか、と笑いながら肩をすくめる。
「バレてた?前言ってた気になってるって人、実は東花くんのことなんだよね。…あっ、廊下聞こえてないかな」
扉をキョロキョロ見つめる小鳥が可愛らしくて、私はふふ、と笑った。
「…でもねぇ」
「うん?」
「もうやめた。諦める」
「…え、なんでなんで?」
「絶対あの人、翠のこと好きだわ。翠をお姫様抱っこして保健室に運んで、起きろって何回も何回も叫んでたんだよ?そんなの見たらさぁ?無理確定しちゃったわ~」
顔良かったのにな、はぁーあ、と小鳥は未練がましくため息をつく。
お姫様抱っこして叫ぶまでして、私が起きることを望んでくれていたのだ、東花は。もちろん、小鳥も望んでくれていただろうが。
―俺は翠のこと、好き。
あれって、告白だったのかな。
よく、わからないな。
「あ、そーいえばごめんね来るの遅くなって。先生探してて。やっと見つけたんだけど、職員会議あるらしくて遅れるって」
「あー、もう私、自分で帰れるから大丈夫」
「え、ええ!そう?」
小鳥に支えてもらいながら、ゆっくりとベッドから立ち上がる。
眠ったからか不思議と、心がスッキリと気持ち良い。そのせいか、体は何も元気だった。
「じゃあ私が家まで送るー」
「えーありがと。じゃあ、お世話になります」
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