「今って、いつ?なんで、小鳥がここに」
「翠が倒れたって聞いて…心配して来たんだよ…今は、放課後の5時くらいで…」
「放課後なら、帰ってくれてよかったのに」
小鳥なら、他の友達だって沢山いる。私を心配してくれる気持ちは嬉しいが、放課後の5時まで私を見守る必要なんてないのに…
「はぁ…?心配するでしょ…私、もう翠の目は開かないんじゃないかって…」
ぶはっと小鳥の目からまた涙が溢れ出た。
いつも優しく明るい小鳥からは考え付かないくらいに、泣き崩れていた。本当に、小鳥が泣いているのは初めて見た。
よかった、よかったと何度も小鳥は震えた体で繰り返し言った。
「え、寝顔見られてたのずっと。恥ずかし」
「心配したんだからぁ…」
安心させるため、冗談混じりに笑って言った。小鳥は真っ赤な目を私に向ける。
「……なんで、心配してくれるの?」
「友達だからに決まってるでしょ…」
友達。、その言葉が、痛いくらいに胸に響いた。同時に、幼なじみで友達だった柚と小鳥が重なった。あの裏切られた、元親友のこと。
「…私のこと、嫌いじゃないの?」
気付いたら聞いていた。起きたばかりの頭は上手に働いていなかったらしい。
驚いたのか小鳥は、しばらくポカンと私を見つめていた。
「な、なんで?嫌いじゃない、けど」
「…ごめんごめん。ちょっと、まだしんどいから先帰っといて」
私は無理矢理にでも笑みを貼り付けた。


