私は、後ろから川へと落ちていた。体が宙にある。空からは沢山の雨水が重量に沿って落ちる中、私も雨水のように下に落下する。
スローモーションになった。これで二回目だった。視界は、落ちていくようだった。
「ったすけて」
私は。なに言ってるんだろう。
死ぬために、ここへ来たんでしょう?
私は、本当に意味のわかんない奴だ。死ぬスローモーションの時でさえ、自分に失望した。
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それは、今朝のことだった。
私は今日も、勝手に体が起きたようにゆっくりと瞼を開ける。窓からは眩しい光が差している。これが、朝陽なのか昼の日差しかはわからない。時計を見ようと体を起こす。
すると、いつもの朝、起きた時にはどこか違和感があった。
私が時間を確認すると、朝の6時だった。
僅かなる希望があった。
私は、このいつ自分の起きるかわからない、症状が治ったんじゃないか。そんな希望。普通に起きれる、私は寝坊女じゃなくなる。
その希望は、すぐにパリンッと壊れた。まるで希望が入った風船が針で破裂するように。
「翠…!!!」
お母さんが、部屋にまで駆けつけていた。


