まどろみ3秒前


私は、後ろから川へと落ちていた。体が宙にある。空からは沢山の雨水が重量に沿って落ちる中、私も雨水のように下に落下する。

スローモーションになった。これで二回目だった。視界は、落ちていくようだった。


「ったすけて」


私は。なに言ってるんだろう。

死ぬために、ここへ来たんでしょう?

私は、本当に意味のわかんない奴だ。死ぬスローモーションの時でさえ、自分に失望した。








それは、今朝のことだった。

私は今日も、勝手に体が起きたようにゆっくりと瞼を開ける。窓からは眩しい光が差している。これが、朝陽なのか昼の日差しかはわからない。時計を見ようと体を起こす。


すると、いつもの朝、起きた時にはどこか違和感があった。

私が時間を確認すると、朝の6時だった。

僅かなる希望があった。

私は、このいつ自分の起きるかわからない、症状が治ったんじゃないか。そんな希望。普通に起きれる、私は寝坊女じゃなくなる。

その希望は、すぐにパリンッと壊れた。まるで希望が入った風船が針で破裂するように。


「翠…!!!」


お母さんが、部屋にまで駆けつけていた。