「……朝くんは、毎日毎日今を踏みしめながら、生きれてると思う」
「…」
「まあ、私は、この世界から置いてかれてるようなもんだから。目が覚めたら何週間もたってて、目が覚めたら、何百年も寝てるかもしれないし。あ、それはもう私死んでるか」
はは、と笑ったけど、多分、変な笑いかたになっていただろう。いつから、笑顔が下手くそになったんだろう。
「世界は続いていく。世界で私だけ残して」
「…」
「死んだほうがましだと思った。でも、朝くんは毎回止めてくれて。やっぱり生きたいとは思った。でも、やっぱり、怖い」
黙っていた朝くんは、急に舌打ちをしだした。思わず驚いて2度見してしまった。
「ひとりだけ、溺れてるとでも?」
「……っそうだけど。私だけ、ずっと、死んだように溺れて沈んでるんだよ」
「自意識過剰。自分のことどんだけ好き?」
「…は」
「なんでそんな考え方すんの?起きたときに楽しんで、ゆっくり寝たらいいじゃん」
呑気な発言に、私のイラつきが増していく。


