まどろみ3秒前


「……朝くんは、毎日毎日今を踏みしめながら、生きれてると思う」

「…」

「まあ、私は、この世界から置いてかれてるようなもんだから。目が覚めたら何週間もたってて、目が覚めたら、何百年も寝てるかもしれないし。あ、それはもう私死んでるか」


はは、と笑ったけど、多分、変な笑いかたになっていただろう。いつから、笑顔が下手くそになったんだろう。


「世界は続いていく。世界で私だけ残して」

「…」

「死んだほうがましだと思った。でも、朝くんは毎回止めてくれて。やっぱり生きたいとは思った。でも、やっぱり、怖い」


黙っていた朝くんは、急に舌打ちをしだした。思わず驚いて2度見してしまった。


「ひとりだけ、溺れてるとでも?」

「……っそうだけど。私だけ、ずっと、死んだように溺れて沈んでるんだよ」

「自意識過剰。自分のことどんだけ好き?」

「…は」

「なんでそんな考え方すんの?起きたときに楽しんで、ゆっくり寝たらいいじゃん」


呑気な発言に、私のイラつきが増していく。