「あの、あの、ひゃく、すう、テス、えと、こ、あ、な、何から話せば…」
うまく言葉にできず混乱がやってくると、「おどおどしすぎ」と笑われた。
「なに、早く見せて」
「いや…なんか…言葉で伝えたい…私から…」
「例の翠さんからのメッセージ「伝えたいことがあります」?あれ、まじで俺への告白かと思ったんだけど」
「ち、違います。あれはテストの点数を…」
「わかったわかった。ほら、早く。俺は1週間も気になって夜も眠れなかったんだから」
もう何点でもいいし、と最後になんだか皮肉なことを言われてイラッとした私は、張った声で「100だ!!」と言ってやった。
その声が彼の耳に頭に届くまで、どのくらい時間がかかったのだろう。
川の音と雨の音がして、気付けば彼は、死んだ目で私をぼーっと見つめていた。
「100、とれたんだって」
「…え、は、え、まじ」
「今日の朝、私も知らされたんだけど、その、私、100点とれました!!!…やっぱり、どうでもよくなくて、ちゃんと朝くんに会って、伝えたかった」
「…まじ?」
「まじ、これまじ。5点からの100はやばいよすごい。絶対、無理だと思ってた。でも、やっぱり本当に、朝くんはすごい」
雨のバス停、たった2人きり。そんな中で、私はパチパチ、と拍手を彼に送った。


