ごめん、ごめん朝くん…夜中の3時とか寝てるよね…ごめん…迷惑だ…ごめん…
電話音は、しばらく鳴っていた。次に会って聞かれたときは間違えた、とても言っておこう。
そんな気持ちで、情けない自分が映るスマホを見て笑いながら電話をきろうと指を伸ばす。
その時だった。
『翠さん?』
「…えっ」
『どしたの?なんかあった?』
それは、紛れもなく彼の声だった。
なんで、起きてんの…?
あ、起こしちゃったのか。そうか、そういう…
「…起こしてごめん、おやすみー」
はは、と電話越しに笑っておいた。スマホを支えていた手が身震いで震えてしまい、思わず落としてしまった。
仰向けで真正面にスマホを持っていたもので、スマホは顔に落下する。
「っ痛…」
素早く持ち直して、電話を切ろうと指を伸ばす。でも、押したくなかった。私は、指が震えて…と自分に言い訳しておくことにした。
しばらく無言が続く。
『寝れないの』
低く、少し声の掠れた彼は、優しく言った。
「…寝れない」
正直に言った。私は、寝れなくて電話した。本当に最低な奴だ。自分が寝れないからって相手に電話して起こさせてりして…


