心までもが、恐ろしく不安に襲われていく。
体も心も、まるで重い鉛がついた鎖で締め付けられてるみたいだった。
その時、私の扉がノックされた音がした。ノックはしているくせして、誰かは私の返事を聞かずに部屋に入ってきた。
真っ暗な部屋だったのに、廊下から来る明るい光が心底嫌に感じた。
「翠、大丈夫?なんか顔色悪かったから」
「だいじょーぶ。ちょっと寝るねー」
平気なふりをして、私は顔が見えないように、ベッドに潜り込んだ。
今はもう笑みも浮かべなくなっていて、平気なふりをしていた自分が作れなくなっていきそうで。お母さんとは、話したくなかった。
「テストだったのよね。お疲れ様」
「…うん」
「おやすみ、また明日ね」
静かに扉を閉める音がした。
朝くんとお母さんに、同じことを言われてしまうなんて。明日なんかあるかもわからないのに、どうしてそんなこと言えるんだろう。


