口調でわかる。どれだけ東花と親しく、仲のよかったかが。
「目が変わった」
「…」
「今のあいつを、俺は知らない。別に危害とか加えないだろうけど、何しでかすかわかんない奴だ。……なんでお前はあいつに興味もたれてんのか知らないけど、俺は翠のことを心配してて」
「ありがと。でも大丈夫。いい人だから」
私は、朝くんのように優しく微笑んだ。
彼がどれだけ目の奥が変わっても、私は彼に対しての印象も態度も変わらない。だって、いい人だから。
彼は、いつだって私のほしい言葉を言ってくれる。とても、優しい人。朝くんにどんな過去を持っていても、私にはどうでもいい。
東花と幼なじみだったことは少し驚いたが。東花って知ってる?とまた聞いてみてもいいかもしれない。
東花は、私が迷子になったとき、本当は私が朝くんの家へ向かっていることに気付いていて、朝くんの家の近くを誘導してくれたんじゃないのか、なんて今なら考えられる。
でも、あまり人に興味無さそうな東花が、心配してくれるほどなんて…
―キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴った。


