羽菜「最近航とどうなの?」
愛菜「うーん。良くも悪くもって感じかな、、
   サッカーもあるし勉強もあるからなかなかねぇ」
羽菜「そうだよねぇ。でももうすぐで引退だし、今は我慢だね。
   進路の話はしてるの?」
愛菜「うん。航は大学かな。いくつか声掛かってるっぽい。
   卒業後は遠距離になると思う。」
羽菜「遠距離かぁ。きついね。愛菜は残るもんね。」
愛菜「親が厳しいから出たくても無理。羽菜は結局どうするの?」
羽菜「とりあえず勉強はお休みかな。やりたいことはあるけど今は治療が先だから。」
愛菜「そっか。入院中はいつでも行くからね!」
羽菜「いつもありがとう。ってかさ、4月から先生変わるんだよね、、」
愛菜「あ、ずっと見てくれてた先生定年だっけ。次の先生は決まってるの?」
羽菜「一応ね。今年から来た先生で、30くらいの先生。
   なんか不愛想で初めて会った時から苦手。」
愛菜「あぁ羽菜第一印象ダメだったら無理だもんね。」
羽菜「そうそう。もう不安でしかない、、、」
愛菜「意外としゃべっていけば変わるかもよ?蓋開ければ好みだったり?笑」
羽菜「ないない。仮にも主治医だし。年上すぎ。」
愛菜「羽菜もそろそろ恋愛しなよ。楽しいよ。」
羽菜「別にしたくないわけじゃないよ。ただ怖いだけ。病気のこと言ったら絶対無理だし。」
愛菜「そんな皆が皆理解してくれない訳じゃないよ。ってかお医者さんなら尚更理解あるじゃん」
羽菜「いやいや、、、」

愛菜は私の病気の話を聞いても何も言わず仲良くしてくれている。理解もしてくれて本当に感謝。
そんな友達ができると思ってなかった。大切にしないといけない存在だ。
ずっと話してると気づけば日を超えていた。これもいつものこと。
なんならお互い寝てしまって気づけば朝になってることもある。
お互い気を遣わず話せる。家の愚痴や恋バナ、一番の理解者だと思う。
次の日いつもと変わらない朝。
羽菜「おはよう」
 母「おはよう。羽菜ちゃんと先生に入院の話したの?」
羽菜「忘れてたから今日言う。愛菜にも言われたよ笑」
 母「だろうと思った。愛菜ちゃんには感謝しなきゃね」
羽菜「そろそろ行こう」
 母「そうだね」

そうして学校に送ってもらい、いつものように靴箱で愛菜に会った。

羽菜「おはよう」
愛菜「おはよう。昨日は電話ありがとう」
羽菜「こっちこそ」
愛菜「あ、羽菜先生に言いなよ」
羽菜「うん。朝お母さんにも言われた笑」

ホームルームが終わり、私は先生のところに向かった。
羽菜「先生」
先生「お、羽菜どうした」
羽菜「来週いつもの入院なので1週間休みます。」
先生「わかった。また直前に言ってくれ。俺忘れそう笑」
羽菜「わかりました。」

かわらず1週間を過ごし入院の前日になった。

愛菜「あぁ明日から羽菜いないんだね、、」
羽菜「暇だから連絡してね。」
愛菜「当たり前じゃん」
羽菜「ありがとう。あ、先生に前日にもう1回教えてって言われたんだった。」
愛菜「先生すぐ忘れるもんね。羽菜もだけど笑」
羽菜「ちょっと行ってくる」
愛菜「行ってらっしゃい」
羽菜「先生!」
先生「あ、羽菜明日からだっけ」
羽菜「先生珍しく覚えてたんですね。」
先生「全部忘れるわけじゃないぞ笑」
羽菜「すみません笑
   ってことでよろしくお願いします。」
先生「了解。頑張れよ」
羽菜「ありがとうございます」
そうして入院前の学校は終わった。