わたし専用の幼なじみくん


『莉乃、付き合ってください』


樹くんが告白してくれたのは、約2年前。

彼は10年以上前から家族ぐるみで仲のいい、いわゆる「幼なじみ」だった。

クラスでも女子にモテモテな樹くん。

…もっとも、私も彼に好意を向ける一人だったけれど。

まあ要するに、そういう経緯で私と彼は付き合っている。

周りの人には秘密な訳だけど…


「このままじゃバレるから!」

「えー…そうかな」

「だってさ、話してるだけですでに疑われてるんだよ?」


そう、女子の恨みは怖い。

…私だってよく知っている。

一年前、クラスの女子に呼び出されて言われたことがある。


『樹くんってさぁ、本当は性格悪いらしいよ〜?』

『だから今瀬さん、諦めたら?』


要するに、諦めろという事らしかった。

もちろん幼なじみを悪く言われる上にそんなことを言われて黙っていられるはずがない。


『本人に聞いてみるね、君たちがそう言ってたよって』


そういうと彼女たちは必死で謝ってきた。