引き金を勢いよく二度引いた後、走り出す。
私は鬼と一気に距離を詰め、鬼の脇腹に蹴りをいれた。
幼少期から空手や護身術、柔道などを習っていた私は、強い。
全国大会でメダルを獲得したこともあるくらいだ。
「ぐっ、うぅう…」
脇腹を抑えてよろめいている鬼。
私の蹴りでよろめくなんて…この鬼、大して強くないな。
今度こそ、と鬼の目に狙いを定めて、撃つ。
───ドン!!
「ぐ、があぁぁああ!!!!!!!」
弾は見事鬼の目に命中し、鬼は呻き声を上げながら消えていく。
その姿を少し哀れに思いながら、私はその場を後にした。
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