〇放課後 自宅の自室


学校から帰り荷物をおろす。


姿見に写った自分のことを見て、顎に手を当てて考え込む。


めぐみ「(昨日砂埃まみれになったから、制服じゃない方がいいよね)」


制服からパーカーとズボンに着替える。


着替え終えたあと、バックの中からお札の入ったポーチとベルを取り出す。


腰にポーチを取り付けてベルをポケットの中に入れ、家を出る。


めぐみ「(それにしても・・・“また夕方に”って言ってたけど、九郎も来るのかな?)」


玄関を出て鍵を閉めながら考えるめぐみ。


めぐみ「(1人でもののけを退治するの不安だから来てくれるのありがたいけど・・・毎回大変じゃないかな?)」


うーんとうなりながら歩き出す。


めぐみ「(まぁ、私が来てって言った訳じゃなく、九郎が自分から来てるわけだし・・・それに、大変だったら律儀に来ないもんね)」


自問自答をしながら、神社の階段下にたどり着く。


スマホを取り出し、時間を確認する。


めぐみ「早く来すぎちゃったかな・・・」


ロック画面には、時刻は17:13、通知が何件か来ていた。


めぐみ「(いつもののけが現れるかわかんないし、遅れるよりかはいいかな)」


スマホをしまい、九郎が来るのを待つ。


だけど、一向に九郎は来ない。


めぐみ「(夕方にって言ってたし、もう少ししてから来るのかな)」


スマホを取り出し、時間を確認する。


めぐみ「(連絡先さえ分かれば何時頃につくか分かるのに・・・九郎に聞いておけばよかったな)」


ピッピッピッピッ・・・!


はぁ、とため息をついた時、ポケットに入れていたベルが鳴り響く。


めぐみ「いっ、今なるの!?」


戸惑いながらも、境内へと駆けていくめぐみ。