Dying music 〜音楽を染め上げろ〜





離れの廊下までくると恭弥が聞いて来た。


「涼何してたの。」

「アレ誰⁈」


怜斗は構わず聞いてくる。


「ちょっと待て!」


♩〜♫ー🎶〜〜




そのとき、保健室からギターの音色が聞こえてきた。その音に顔色が変わる2人。



「これって…」

「あの茶髪の人が弾いてる。名前は如月ナツキ。音聞いてみろ。めっちゃ上手くないか?」

「…確かに。」



音色を聞いて恭也がそう答える。



「で、どうしてお前がそいつのこと知ってんの?」


涼はここ数十分の出来事を話した。あまりにも突然のことに怜斗も恭也も全部を理解できていない。


「楽器が弾ける。それもギターだ。」


涼はドラム、恭也はギター、怜斗はベースができる。そんな中で涼はもう1人のメンバーとしてギターかキーボードを希望していた。如月ナツキはそれとマッチする。


「ん?」


怜斗が首を傾げた。


「てことは…もしかしてだけどお前、あの茶髪のこと、」

「あぁ。如月ナツキを勧誘しようと思う。」



その言葉に2人して目を丸くした。


「マジ⁈で、でも俺怖えよあんなヤンキーみたいなやつ。」


一方恭弥は、


「それ本気?」


眉間にシワを寄せる。あんまり乗り気ではなさそうだ。



「今日は時間ないからまた来よう。」




やっと見つけた、新メンバー候補。