Dying music 〜音楽を染め上げろ〜








――「だから生きるんだこの人生を‼」








歌い切った……。


目の前が、チカチカする


楽しい。でも、泣きそうなのは、なんでなんだろう…。


感動?感謝?疲れたのかな?


観客席から飛んでくる歓声が涙腺を刺激してくる。


呼吸を整えた後、マイクの音量を最大に上げて観客に叫んだ。





「僕はステージに立ち続けます。何を言われても自分の音楽を貫く。これからもよろしくお願いします!」





そのあと土砂降りの雨のような拍手を浴びながらステージをあとにした。





楽しい、楽しい!

ブチ上がりすぎてヤバい。

照明のカラフルな残像が目から消えない。

目の前が花火が弾けたようにスパークしている。

酸素不足で頭がふわふわする。

気分が上がって早足になって汗も震えも止まらない。

息も整わないし苦しい。


でも!でも!






最高に楽しかった!






「夏樹!」



スタジオに戻ると3人が待っていた。いつもの、みんなだ。


「気分はどうだよ?」

「最っ高だよ。おかげで吹っ切れた。」


清々しい気持ち。全身から不純物が取り除かれたように感じる。もう、大丈夫だ。




「やっと調子が戻ったな。」



師匠が僕の頭をわしゃわしゃと撫でた。








「しゃあっ!夏樹が完全復活じゃーー!」