Dying music 〜音楽を染め上げろ〜







別、人。




「友達とか仲間とかそういう括りの意味を無理に理解しようとしなくていい。一緒にいて楽しいってのは自分がリラックスしている証拠なんだから。今更それが何かって深く探索しなくても大丈夫。」




話を戻そうか、とコードはバンドの話に変えた。



「喧嘩した子のこと。その子と音楽やるのは楽しいの?」

「…楽しいと思います、多分。」



コードは「多分って何よ(笑)」と少し笑ったあと、



「それじゃあ一緒にバンドするの楽しいって正直に言えばいいじゃん。」


と軽く言ってきた。


「…無理。」



4人で話すことはあっても、恭也と音楽以外で面と向かってじっくりお互いの話をしたことがない。



「他のメンバーとはまぁ話すんです。でも、その…喧嘩したメンバーとは些細な事でもすぐに言い合いになるんですよ。煽ってくるし。その挑発にすぐ乗っちゃう僕も悪いんですけど。」



恭也のこと大っ嫌いってわけじゃない。

セッションだってするし、何なら音楽の趣味は一番合う。

でもあっちがどう思っているのかなんて知らない。

それに考えが合わないと口喧嘩なるのは事実だし。

そのあとも恭也とのことを少しだけ話したあと、コードが「ん~」と悩んだ。



そして、




「その子ってさ、もしかして性格ツンツンしているタイプ?」



と聞いてきた。


「は、はい。」



ツンツン?そんな可愛いレベルじゃないよアイツ。ツンツン通り越してトゲトゲだよ。



「冷めた感じでおふざけとかしないタイプでしょ?どっちかというとツッコむ役割っていうか。」




……何でコードがそんなこと知ってんの?マジでエスパーか何か?探偵とか向いているんじゃないか。


コードは一人で納得したようにうんうんと頷いた。それからこう言った。







「2人とも同じタイプなんじゃね?」




………はい?




僕と恭也が同じタイプ?

意味わからん。



「思っていることはあるけれど言語化できない。上手く伝えられなくて遠回りになっちゃうタイプ。だって話聞いたら性格Cyanとそっくりなんだもん。一度腹割って話してみればいいさ。きっと仲直りできるよ。」



そんな簡単に。もう少しで殴り合いまでいきそうだった相手にどう話せっていうんだよ。



「でも僕、お前とはもうバンドしたくないって言われて………」



「あ~~もう!」




弱気な態度に痺れを切らしたのかコードはビシっ!っと指指さした。



「そんなのいちいち考えてんじゃねーよ!心塞ぎすぎだわ!大事なのは!今の想いを素直に伝えること!」






…想い。







「お前の得意技。歌っているときは聞いている人に自分の想いを届けてるでしょ?それを言葉にするだけ!」