朝は遅めに起きて、身支度をする。
テーブルの上には朝食が並んでて、怜が待っててくれる。
今日は待ちに待った私の誕生日。
こんなに誕生日が待ち遠しかったことなんて初めてで。
「18歳おめでとう!」
「ありがとう、朝ごはんも美味しそうーっ」
怜が作ってくれた朝食がテーブルに並ぶ。
「婚姻届け出して指輪取りに行こうな」
怜のワクワクしてる表情が私も嬉しい。
「怜、あの時助けてくれて、そして結婚までしてくれてありがとう」
「沙羅こそ俺を選んでくれてありがとう」
「いやいや私の方が…!」
‘ありがとう’のお返し合戦が始まってしまって、収拾がつかなくなってきたとき、怜が私を抱き寄せた。
「感謝してるのは俺の方なんだから」
あの日、幼い怜に声をかけただけ、なんだけどね。
私の中ではその程度の認識のはずで、ここまで大事にしてもらっていいのかなって思ってしまう。
本当に、助けられたのは私のほうなんだけど…これ以上言葉では伝えれなくて、私もぎゅっと抱きしめ返した。。