昨夜あのまま寝てしまって、目が覚めると隣に怜。
寝顔まで整ってるなんて、ずるい感じがするけど、もっと眺めていたい。
怜は昨日ずっと、好きだとか愛してるとか沢山言ってくれた。
思い出すとにやけてしまって、怜にそっと口づけた。
「おはよう」
パチッと目を開けた怜が驚いたようにこっちを見たけれど。私の頬に手を添えて、もう一回軽いキスをした。
「お、おはよう」
寝込みを襲っているも同然の私に、怜ではなく私が動揺する。
「キスで起こされるのって、いいんだな」
怜は真剣な顔で考え込むと、
「明日からこれで起こしてくれ」
と私の腰に手を回して抱き寄せる。
怜の作り出す甘い雰囲気に吞まれそうになってしまうけど、怜は仕事がある!
私は頑張って起きて、容赦なくカーテンを開ける。
「今すぐ起きないなら、明日からはしません!」
渋々、といった様子で怜が起きてきた。
「朝ごはん用意してくるから、怜は支度しておいで」
私はキッチンに向かって、朝食作りを始めた。