打ち合わせが終わり、店を出たのは昼過ぎで。
指輪の完成は10日ほどで完成するようで、自分たちでデザインしたペアリングの出来上がりが楽しみ。
その間、圭介は私たちの側でくつろいでいた。
榊さんの店だからか、少しオフモード気味なのかな。
正直邪魔だったが、護衛をしてくれていると思うと邪見に扱えなかった。
黒服の人たちは外居ても内に居ても他の客が入って来にくくなるので、店の奥に案内された。
「腹減ったな、沙羅は何が食べたい?」
ぐうぅ~、私のお腹も鳴り出す。
何がいいと聞かれても、繁華街のことなんて全然知らなくて。
「どんな店があるとか、全然知らないよ」
少し落ち込む私に、
「じゃあ俺のお気に入りの店に連れてってやる」
と手を引かれた。
背後で、
「怜のお気に入りって、初デートの行き先ではないやつ…」
呟く圭介を怜は睨みつけて黙らせた。
よく考えたら、怜の好きなものとかあまり知らないな。
これからどんどん知っていきたい。
