「ところで、さっき言ってたけど指輪買ったところってどんなところなの?」
「ああ、親父の同級生が経営してて昔からの知り合いなんだよ」
「榊さんのところか、懐かしい~」
「圭介はよく通っていたな」
「そうそう、榊さんには色々気にかけてもらったしさ」
昔話に耳を傾けている内に、榊さんの店に到着したようで怜がドアを開けた。
「いらっしゃいませ、怜くんと圭介くんじゃないか」
私たちを見て、お店の人が声をかけてくる。
「久しぶりだな」
「こんにちは!」
「もしかして怜くんが連れてるのって?」
「結婚を前提に付き合っている、親父たちへの挨拶はさっき済ませたから、正式に婚約した」
「おめでとう、とっても綺麗な子だね」
「初めまして、よろしくお願いします、蓮見沙羅って言います」
「よろしく!俺は榊って言います、今後はウチを御贔屓に~」
榊さんは褐色で少し強面なんだけど、笑顔がよく似合う気のいいおじさんって感じがする。
「この間は婚約指輪を作ってくれてありがとう、今日は結婚指輪を作りに来たんだよ」
「いつも俺んとこ選んでくれて有難いよ、今回も精一杯作ってやる」
榊さんに店内のテーブル席に案内された。
指輪のカタログを数冊渡されて、怜と話しながらデザインを打ち合わせた。
