嫌われ者の私、総長様に見初められる


少し気持ちは沈んでしまった。

だけど事実なのだから、受け入れ、挽回しなければならない。

圭介から見て私はそう見えのだから、怜のご両親はもっと厳しい目を向けてくるだろう。

不安を抱えながら、朝影組本家に到着した。


門の前で車が止まる。

大きな木製の門で、中の様子は分からない。

先に降りた圭介がドアを開けてくれた。

降りると怜が待っててくれた。

こっちに手を差し出してくる。

私は当たり前のように握り返して、大丈夫だと覚悟を決めるように笑って見せた。


「俺たちは裏口に車泊めてくるからね」

圭介が車に戻り、徐々に車が遠ざかっていく。

それと同時に門が開いた。

手動みたいで、ガタイの良い男性2人が慣れた手つきで門を引いている。

ギイィと軋む音が鳴り、門が全開になると、

「おはようございます!」

大勢の組員さんたちの声が一斉に響き渡った。

一列に整列して、皆同じ角度で頭を下げる様子に、気おされてしまう。

でも、きっとそういうの全て表情に出してはだめなんだ。

怜が無言で歩き始めたので、手を繋いでいる私も一緒に歩く。

組員さんたちの前を通りながら、おはよう、と笑顔で挨拶を返した。