朝、怜より早起きして朝食を作る。
出来上がるとちょうど怜が起きてきた。
「おはよー」
「おはよう、ごはんできてるから一緒に食べよう」
「美味しそうだな、朝から俺のために準備してくれてありがとう」
怜はキッチンへ行くと二人分のコーヒーを入れ始めた。
「「いただきます」」
二人で一緒に朝食をとる。
「今日は怜の指輪見に行くんだよね?何時頃行けそうなの?」
「今日は大事な用事あるって言っただろう?だから仕事休みにしてんだ。まずは俺の両親と顔合わせ、それから指輪を探しに行こう」
「怜のご両親!?確かに結婚するならいつかは挨拶しないといけないけど、急に言われると心の準備が…」
「両親は昔から、俺が沙羅のこと好きなこと知っててさ。応援してくれるから大丈夫だ」
「そうなの?まあ怜が隣にいてくれるし、失敗しないように頑張るね」
普通にしてればいいんだよ、と怜は笑った。
とても緊張するけど、怜が大丈夫って言ってくれるなら信じたいし、何よりご両親に認めてもらえるように頑張りたい。
朝食を食べ終わったら、身支度をする。
何着るか色々迷ったけど、顔合わせがあるから紺色のワンピースと白色のジャケットを選ぶ。
部屋から出ると怜はスーツを着て待っていた。
「お待たせ、何着たらいいか分からなくて少し時間かかっちゃった」
「うん、沙羅は何着ても似合う。そのワンピースもいいな」
「そんなこと…」
ない、と続けようとして、怜が私の額に口づけた。
顔が真っ赤になっていくのが自分で分かる。
「本当に似合ってるから、あんま謙遜すんな」
「わ、分かったよ」