「いいのか?」

「嫌なわけないでしょ」

「よかった」

ほっとした怜の表情に不覚にもときめいてしまった。

「緊張してた?」

「好きな人にプロポーズするなんて、緊張なしでやれるわけないだろ」

「何回も好きな人好きな人って言われると、恥ずかしいんだけど」

「いいじゃん、そういう表情も感情もこれから俺と一緒に沢山作っていこうぜ」

「うん」

怜が私の手を取ると、薬指にそっと指輪を嵌めた。

「俺のものって証」

「怜の指輪も、買いに行こうよ」

「そうだな、明日行こうか」

「絶対行く」

「約束だ」