そんな矢先、親父が倒れた。
緊急手術をして一命を取り留めたものの、体調が安定せず、体に麻痺が残ってしまい入院し続けている。
本来であれば総長を退任してから任されるはずだった若頭の仕事だが、病に伏せている組長の分まで引き受けなければならなかった。
白虎のことまで手が回らなくなり、実際の指揮を仁に任せきりだった。
仁も事情は分かっていたし、任せろよと頼もしく言ってくれたので、日々組長の仕事に明け暮れた。
そんな中お袋の会社でなにかあったらしい。
仕事を親父の補佐が一旦引き受けてくれるということで、海外にいるお袋に会うために暫く日本を留守にした。
後処理に時間がかかり想定よりも大分長く日本を不在にした。