そのあと、圭介と武も呼び捨て、タメ口を強要されてしまった。

なんでも総長に対してタメ口なのに、自分たちだけ敬語やさん付けはNGだそうだ。

仕方がないので言われたとおりにすることにした。


「私を助けてくれたのはどうして?私は白虎にとって柚子をいじめる嫌な奴なんじゃないの?」

「そのことだが、全て誤解だと調べはついている。総長に任命されていたのにも関わらず、白虎を管理出来なかった俺の力不足であることを謝る、すまなかった」

頭を下げられる。

言葉は重苦しく、申し訳ない気持ちでいっぱいの様子が伝わってくる。


「助けてもらったことに変わりないし、許すとは気軽には言えないけど、怜に対して怒ってないよ。悪いのは攫ったあの人たちなんだし」

「そう言ってくれると有り難いが、総長として責任がないわけじゃねえ。言い訳みたいに聞こえたら悪いんだが、少し俺の話を聞いてくれないか」


そう伝えた怜はゆっくりと喋り始めた。