「皆さん、初めまして。今日から、このクラスの担任になる湯野 翔平《ゆの しょうへい》です。よろしく。」


湯野 翔平先生…。湯野 翔平先生…。


よしっ、覚えたっ!


「翔平先生!彼女いますかぁー?」


クラスの女の子と、その周辺の女の子達が
きゃはきゃはと笑いながら質問をしていた。


そんな事を聞いて、何になるのか。


私には、分からない。


「んー、彼女はいないかな。」


そして、この先生もなんで答えるのか。


先生の答えに、クラス中の女の子たちは、またキャーと騒ぎ出した。


そんな中、私はその騒ぎ声に隠すようにため息をする。


「はぁ……」


私、馴染めにそうにないな……。