「わかったけど…」
希海や望由は不服そうに了承した。
「わかった」
礼奈は俺が何をしようとしているかわかっているかのように頷いた。
「ありがと」
ガラガラ。
「あ、おかえりー」
「何買ったの?」
「ん?コーラ」
啓斗は答えながら私たちの机に近づいてくる。
啓斗がちょうど高宮の後ろらへんに来るのを見計らって俺は立ち上がった。
「ね、高宮、これなんだけどさ、」
高宮の方に回り込む。
後ろから身を乗り出して、机に英語の教科書を置いた。
「ここのthatってどういう意味?」
高宮の斜め後ろから話しかける。
「えっと、これは後ろが普通の文だから同格で、だから前のpeopleを後ろが修飾してる感じかな」



