「この前の写真集もランクインしてたじゃん
パリで撮ったやつ」
ボーっとしてたら話が飛んでた
「うん
パリ楽しかったね
今度のグラビア緊張する
ママついてこないけど大丈夫かな?」
「瑛、目閉じて…」
ヘアセットが終わってメイクにうつってた
「グアムで撮るやつ?
オレは仕事もらえるからありがたいけど
嫌なら断われば?
初のグラビア、新天地ってことで
新たな魅力売るのはいいのかもだけど
グラビアって
イメージ悪くなることもあるからな
瑛はどぉなりたいの?」
どぉなりたいかとか特になかった
マネージャーさんとママが決めた仕事を
ただこなしてた
いつも瀬来さんがいるから
大丈夫!って自分に言い聞かせて
それでここまで来れた
18歳の誕生日に出した写真集は
モデルとしては異例の発行部数だった
女の子のファンが多いから
男性ファン獲得のために
マネージャーさんがグラビアの仕事を持ってきた
今までのお仕事はママが決めてたけど
グラビアは初めて自分で決めた仕事
「瀬来さん
私のイメージって、どんな?」
「瑛のイメージ?
VANILLAの時は
ちょっとクールでミステリアスな
カンジするかも…
そこが女子ウケはするけど
なんとなく男は近寄りがたい存在かもね…」
別に男ウケは狙ってないけど
ただ…
「ふーん…近寄りがたいんだ」
気になるのは
「泉 瑛の時はホントごく普通の女の子
友達と撮ったプリ、スマホに挟んで
THE女子高生ってカンジ
人見知りだけど
知ってくると人懐っこくて
心持ってかれるみたいなとこあって…」
瀬来さん
私の事そんなふうに思ってくれてるんだ
男ウケとか全然気にならないけど
気になるのは
瀬来さんが私をどぉ思ってるかだった
「彼氏いるんだかいないんだか…
スマホに挟んだプリが変わるたび
男とのツーショットになってないか
オジサンとしてはちょっと心配でもあって…」
瀬来さん、心配なの?
「瀬来さん、今度一緒に撮ろうよ!」
「え?プリ?瑛と?こんなオジサンが?」
「ちゃんと加工できるよ」
「みんな顔ちっちゃくなって
目が2倍ぐらいになるやつ?
オジサンでも反応すんのかな?」
「目、鼻、口あれば大丈夫だから
今度一緒に撮ろう!」
「ごめん
オレ写真は絶対人と撮らないって
決めてるから」
断わられた
「じゃあ瀬来さんの証明写真ちょうだい
アレ1枚でいいのに6枚ぐらい出てくるじゃん」
「そんなの瑛が持っててどーすんだ?
友達に見せて
ウケる!オジサンじゃん!
て言われる以外の使い方できんの?」
「んー…できないかも…」
「目、開けて…
今日アイラインちょっと太すぎたわ」
「もぉー!わざとでしょ!」
いつも目を開けた時の瀬来さんの顔が好き
まっすぐ突き刺さるみたいな真剣な表情だけど
「オッケー!」って優しい声で瀬来さんが言うと
絶対大丈夫な気がするんだ
「オッケー!」
「VANILLAちゃんそろそろお願いします!」
うっとりしてる間もなく
スタッフさんに呼ばれた
「ハーイ!今行きまーす」
「VANILLAちゃんの眼力でカバーして!
ハイ、いってらっしゃい」
今日も私は
瀬来さんのメイクでカメラの前に立つ
男ウケとか全然いらない
ただ…
カシャッ…カシャッ…
「VANILLAちゃん今日笑顔多めだね」
カシャッ…カシャッ…カシャッ…
「ちょっとクールな視線いこうか…」
カシャッ…カシャッ…
ただ…
瀬来さんの心だけがほしい
パリで撮ったやつ」
ボーっとしてたら話が飛んでた
「うん
パリ楽しかったね
今度のグラビア緊張する
ママついてこないけど大丈夫かな?」
「瑛、目閉じて…」
ヘアセットが終わってメイクにうつってた
「グアムで撮るやつ?
オレは仕事もらえるからありがたいけど
嫌なら断われば?
初のグラビア、新天地ってことで
新たな魅力売るのはいいのかもだけど
グラビアって
イメージ悪くなることもあるからな
瑛はどぉなりたいの?」
どぉなりたいかとか特になかった
マネージャーさんとママが決めた仕事を
ただこなしてた
いつも瀬来さんがいるから
大丈夫!って自分に言い聞かせて
それでここまで来れた
18歳の誕生日に出した写真集は
モデルとしては異例の発行部数だった
女の子のファンが多いから
男性ファン獲得のために
マネージャーさんがグラビアの仕事を持ってきた
今までのお仕事はママが決めてたけど
グラビアは初めて自分で決めた仕事
「瀬来さん
私のイメージって、どんな?」
「瑛のイメージ?
VANILLAの時は
ちょっとクールでミステリアスな
カンジするかも…
そこが女子ウケはするけど
なんとなく男は近寄りがたい存在かもね…」
別に男ウケは狙ってないけど
ただ…
「ふーん…近寄りがたいんだ」
気になるのは
「泉 瑛の時はホントごく普通の女の子
友達と撮ったプリ、スマホに挟んで
THE女子高生ってカンジ
人見知りだけど
知ってくると人懐っこくて
心持ってかれるみたいなとこあって…」
瀬来さん
私の事そんなふうに思ってくれてるんだ
男ウケとか全然気にならないけど
気になるのは
瀬来さんが私をどぉ思ってるかだった
「彼氏いるんだかいないんだか…
スマホに挟んだプリが変わるたび
男とのツーショットになってないか
オジサンとしてはちょっと心配でもあって…」
瀬来さん、心配なの?
「瀬来さん、今度一緒に撮ろうよ!」
「え?プリ?瑛と?こんなオジサンが?」
「ちゃんと加工できるよ」
「みんな顔ちっちゃくなって
目が2倍ぐらいになるやつ?
オジサンでも反応すんのかな?」
「目、鼻、口あれば大丈夫だから
今度一緒に撮ろう!」
「ごめん
オレ写真は絶対人と撮らないって
決めてるから」
断わられた
「じゃあ瀬来さんの証明写真ちょうだい
アレ1枚でいいのに6枚ぐらい出てくるじゃん」
「そんなの瑛が持っててどーすんだ?
友達に見せて
ウケる!オジサンじゃん!
て言われる以外の使い方できんの?」
「んー…できないかも…」
「目、開けて…
今日アイラインちょっと太すぎたわ」
「もぉー!わざとでしょ!」
いつも目を開けた時の瀬来さんの顔が好き
まっすぐ突き刺さるみたいな真剣な表情だけど
「オッケー!」って優しい声で瀬来さんが言うと
絶対大丈夫な気がするんだ
「オッケー!」
「VANILLAちゃんそろそろお願いします!」
うっとりしてる間もなく
スタッフさんに呼ばれた
「ハーイ!今行きまーす」
「VANILLAちゃんの眼力でカバーして!
ハイ、いってらっしゃい」
今日も私は
瀬来さんのメイクでカメラの前に立つ
男ウケとか全然いらない
ただ…
カシャッ…カシャッ…
「VANILLAちゃん今日笑顔多めだね」
カシャッ…カシャッ…カシャッ…
「ちょっとクールな視線いこうか…」
カシャッ…カシャッ…
ただ…
瀬来さんの心だけがほしい



