何色でもない私をあなた色に染めて

「瀬来さん
もぉ寝る?」


「まだ寝ないよ
寝たらもったいない」


そう言って瀬来さんはベッドの中で
ママの学生時代の話をしてくれた

たぶん私が緊張しないように


時折優しくなでてくれる

自然なボディタッチも心地いい


ベッドの中がふたりの温度になる


「瑛、オレ大人だけど
子供みたいなこと言っていい?」


「うん、なに?」


「正直
仕事だってわかってても
映画のラブシーンは妬ける」


「え…」


「映画って聞いた時は喜んだけど
いきなりラブシーンくる?
マネージャーさんに言って台本チェックしたし」


「ホントに?」


瀬来さんのそんな気持ち知らなかった


「彼氏なんだから、する権利あるだろ
オレも普通に男だから
でも、応援してる
頑張って輝いてる瑛が好きだから…」


「ありがとう」


「頑張ってる瑛はもちろん好きだけど…
こーやって仕事してない時の瑛は
普通の女の子で
オレしか知らない瑛で
VANILLAじゃない瑛にオレは惹かれた

誰にも見せないでほしい
オレにしか見せないで…」


「うん
瀬来さんは、ちゃんと見ててね
これからもずっと…」


瀬来さんの腕の中で
私は瀬来さんの色に染まってく


瀬来さんの視線の先で
これからもずっと…


私を染める色は
あなたの色


私の好きなあなたの色