何色でもない私をあなた色に染めて

瀬来さんの車で
マンションまで送ってもらった


もしかしてキスされるのかな…

期待したけど何もなかった


そーだよね
週刊誌とかによく載ってるもんね

車の中でキスしてる写真

油断できないよね


じゃあどこで?


瀬来さん、キスしたいよ


「着いたぞ」


「あ、ありがとう」


「なんか考えごと?」


「もぉ着いちゃったな…って…」


「ちょっと遠回りしたつもりだけど…
明日も学校だし遅くなってもママ心配するだろ」


瀬来さんも私といたかった?

瀬来さん、ちゃんと私のこと考えてくれてる


「瀬来さん…大好き♡」


口元を手で隠して言った

唇読されないように


「…」


反応なし


アレ?聞こえなかった?

そっか…今日は仕事だ


「瀬来さん、送ってくれてありがとう
おつかれさまでした
おやすみなさい」


「瑛、高校生みたいな付き合い方できないけど
それでもオレでいい?」


「え…」


「放課後遊びに行ったり…
どこでも手繋いで…
キスしたい時にして…

そんなことは、できないと思うけど
後悔ない?」


瀬来さんの言葉に不安になった

瀬来さんはやっぱり私じゃ不満なのかな?


「瀬来さんは…?
ホントは、瀬来さんが後悔してない?
やっぱりやめとけばよかったって…」


こんな子供相手にしなくてもモテるだろうし

綺麗な女優さんいっぱいいるし

私は何のメリットもない


「オレは瑛が好きだよ」


瀬来さんの声が
まっすぐ胸に刺さった


「瀬来さん、息…できない」


「しろよ」


「私も…瀬来さんが…」


コンコンコン…


車の窓を叩く音がして
ガラス越しにママがいた


「ママ!」


慌てて窓を開けた

いつからいた?

聞こえてないよね?


「今スーパー行ってきたら
マンションの前に瀬来の車止まってたから…」


「うん、送ってもらった
ちょうど一緒だったね」


「荷物あったから乗せてもらえばよかった」


ママは両手に重そうな荷物を持ってた


「オレ、部屋まで運ぼうか?」


「え?いいの?
仕事終わりに申し訳ないね
瀬来、ご飯は?まだでしょ
食べてく?車、駐車してきなよ」


うんうん、瀬来さんも一緒に食べよう!


「いや…今日はいいや…
今度改めて来るよ」


なんだ、残念


さっきの話も途中で終わっちゃったし