見たくないものを見てしまった
「瑛…瑛……オーイ…
VANILLAちゃん、お願いしまーす!」
「ハイ!」
条件反射で返事をした
「オレの話、聞いてた?」
今日はファッション誌の記事の撮影で
瀬来さんにセットしてもらってた
「え…ん…うん…」
「ぜんぜん上の空だったけど…
何かあった?
オレが中学の時
野球部で坊主だった話なんて
ま、どーでもいんだけどね」
瀬来さんがそろそろ髪切ろうかな…って
話から
伸ばしてるわけじゃなくて伸びたんだ
邪魔だから結んでる…って
そこまでは聞いてた
「瀬来さん、坊主だった話
前にママから聞いたかも…」
「その話は、もぉいいよ
瑛、何かあった?
今日、顔色もあんまよくないし…」
「何か…なにもない」
「あっただろ、言ってみ」
ないって言っても
瀬来さんはしつこく聞いてくる
「実は…
映画の話をいただいてて…」
話したい事は
ホントはこの事じゃなかった
「へー…グラビアの次は女優デビュー?
VANILLAちゃん順調じゃん」
「うん…それで…
ラブシーンがあるんだって」
「はー、そーゆーことね
それで悩んでたわけだ」
それもまだ迷ってた
ママに相談したら
私がやってみたかったらママは応援するよって
でもそれが上の空だった理由ではない
「でもやってみようかな…って…」
「あんまり無理するなよ
嫌だったら断わればいんだよ
無理にやったって
いい仕事なんてできない」
「うん…」
「瑛…瑛……オーイ…
VANILLAちゃん、お願いしまーす!」
「ハイ!」
条件反射で返事をした
「オレの話、聞いてた?」
今日はファッション誌の記事の撮影で
瀬来さんにセットしてもらってた
「え…ん…うん…」
「ぜんぜん上の空だったけど…
何かあった?
オレが中学の時
野球部で坊主だった話なんて
ま、どーでもいんだけどね」
瀬来さんがそろそろ髪切ろうかな…って
話から
伸ばしてるわけじゃなくて伸びたんだ
邪魔だから結んでる…って
そこまでは聞いてた
「瀬来さん、坊主だった話
前にママから聞いたかも…」
「その話は、もぉいいよ
瑛、何かあった?
今日、顔色もあんまよくないし…」
「何か…なにもない」
「あっただろ、言ってみ」
ないって言っても
瀬来さんはしつこく聞いてくる
「実は…
映画の話をいただいてて…」
話したい事は
ホントはこの事じゃなかった
「へー…グラビアの次は女優デビュー?
VANILLAちゃん順調じゃん」
「うん…それで…
ラブシーンがあるんだって」
「はー、そーゆーことね
それで悩んでたわけだ」
それもまだ迷ってた
ママに相談したら
私がやってみたかったらママは応援するよって
でもそれが上の空だった理由ではない
「でもやってみようかな…って…」
「あんまり無理するなよ
嫌だったら断わればいんだよ
無理にやったって
いい仕事なんてできない」
「うん…」



