松之木学園♥生徒会執行部



 そんなの上手くいくのかって恐らく上手くいく。少なくとも門から出ようとしていたツンキーが、2人の姿を追って校舎の方に踵を返した時点で作戦は成功だ。

 今頃、ツンキーの頭の中は香織ちゃんへの可愛さと慶彦への不満でいっぱいになっているに違いない。パッと出の男に俺の香織ちゃんは渡さんぞ!と思っていそう。


 「ここが茶道部の部室だよ」

 「わぁ!本格的ですね」

 「こっちは家庭科室」

 「広いですね。設備も最新ですし」

 「でしょ。あっちは1年の教室があって、そこを通りすぎると理科室が~」


 物凄く真面目に校内の見学をしつつ、仲睦まじく廊下を歩く香織ちゃんと慶彦。心なしかさっきよりも距離が近い。肩と肩が触れ合う距離。

 そんな2人の後ろを女子メンバーが付いていく。


 「昨日やってた学園ドラマ見ました?」

 「見た見た。主人公の女の子が可愛すぎてヤバかった」

 「この後の展開はどうなるのか気になるよね」



 女子3人でたわいもない話を繰り広げる。途中、先生とも擦れ違ったけど、挨拶を交わしただけで香織ちゃんのことはスルーだった。

 校長から趣旨を全教員に伝えてあるし、特に問題はないだろう。気にしまくっているのは私たちの後ろを歩いているツンキーだけ。