天才外科医は激甘愛で手放さない~絶対に俺の妻にする~


 私が紹介すると、瀬七さんは体を屈めて栄斗と目線を合わせる。

 「おはよう、栄斗君。今日はいっしょにたくさん遊ぼうね」

 「うん! せなおにいさん、おねがいします!」

 栄斗は満面の笑みで瀬七さんに応えると、勢いよく腰を九十度に折る。

 ちゃんと瀬七さんに挨拶をしてね、とは言ったけれどここまでやってくれるとは思わず、私も自然と笑みがこぼれた。

 「ははは、できた子だな。ちゃんとお礼できるなんて。じゃあ、さっそく行こうか」

 「うん!」

 後部座席に移動した瀬七さんに栄斗はすぐについていく。

 もうすぐヒーローたちに会えるとあって、居ても立ってもいられないようだ。

 私もふたりのあとに付いていき、開かれたドアを見て驚いた。

 後部座席にしっかりとチャイルドシードが設置されており、モニターから最強戦隊GOGOレンジャーの映像が流れていたからだ。

 チャイルドシートに関しては、瀬七さんが“また栄斗をどこかに連れていく機会があるかもしれなから用意する”と譲らなかったのだ。

 結局私が折れたのだが、せめて設置は当日の朝にさせてほしいと言っていたけれど……。

 完璧に栄斗仕様の空間になっており、主役の本人は大興奮で車に乗り込む。

 「すごい! さいきょうれんじゃーがながれてる!!」

 「瀬七さん、ありがとうございます。チャイルドシートの設置難しかったでしょ……? 朝早起きだったんじゃないですか?」

 申し訳ない気持ちで彼を見ると、彼は微笑んで応える。

 「気にするな。ひかりも今日は、仕事を忘れて楽しめるといいな」