天才外科医は激甘愛で手放さない~絶対に俺の妻にする~


 カフェの一番奥まった席に座り、スマホ画面を確認する。

 十八時十五分。予定時刻を過ぎているが、瀬七さんからの連絡はない。

 お昼休憩に確認したメッセージには【今日会えるのを楽しみにしている】ときていたので、予定の変更はないはずだ。

 もしかして事故に巻き込まれたのでは、と不安がよぎったそのとき。

 手に持っていたスマホのバイブレーションが、瀬七さんからのメッセージの受信を知らせた。

 【ひかり本当にごめん 今日行けなくなった また別日に】

 瀬七さんからの簡素なメッセージを見て、思わずがっくりと肩を落とした。

 まさかドタキャンされるとは夢にも思っておらず、激しく落胆してしまう。

 「はぁ、緊張損しちゃった……瀬七さんのばか……」

 温くなったミルクティーをストローで吸いながら、瀬七さんへ了解のメッセージを送る。

 彼からの返事はそこからこなくて、悲しかった。

 けれど、責任感の強い彼だから約束を土壇場で破るほどの何かがあったのだろう、と言い聞かす。

 母に予定がなくなったことを電話で告げた後、重い腰を上げてカフェを出た。

 今日は自転車ではなく電車を使って出勤したので、駅の近くのスーパーに寄って自分の夕食を買っていこうと思いつく。

 最寄り駅まで歩いている最中、とある産婦人科が見えてきた。

 駐車場には複数の車が止まっており、中には瀬七さんが乗っている高級外車メーカーのスポーツセダンもある。

 「メグ、大丈夫か?」