「俺、お風呂入ってくるわ。」
陸斗はそう言って部屋を出た。

「なあー、陸斗の彼女のこと聞いた?」
康平は両親に聞く。

「聞いた。今度家に連れてくるよう伝えてある。」
父は言う。

「まあ普通は学生同士の同棲なんて反対だろ。だけど、陸斗の彼女はいい子だよ。陸斗の今までの彼女とは全然違う。清楚で優しくて真面目な子だ。勉強熱心で大学の成績もいい。同棲したからって、遊びほうけるような子じゃないね。彼女にはこれから1人で生活して苦労するくらいなら、陸斗と生活して、楽しく大学生活送ってくれたらいいなと俺は思ってる。」

「康平は素敵な子だと感じてるのね。」

「うん。陸斗はいい子を見つけたって思ってるよ。それに今までと違って、陸斗がかなり惚れてる。」

「今は友達の家にいるんだよな?」

「うん。だけど、あと3年以上お世話になるつもりはないみたい。お金貯めて、1人で生活するって言ってるみたいだし。」

「そうなのね。頑張り屋さんなのね。」
母は言った。