「夏鈴、一躍有名人だね。」

「ほんとやめてー。そういうの苦手なの。」

「私は中川陸斗の彼女ですって堂々としてなよ。」

「そんなん無理だよ。」

夏鈴と由衣は授業のため、席に着いた。
たくさんの人達があの子が陸斗の彼女らしいと話している。

「おはよう、由衣!山下さんって中川さんの彼女なの?」

由衣が声をかけられた。

由衣は夏鈴をちらっと見る。夏鈴は俯いたままだ。

「そうだよ!」

「きっかけってなんなの?」

「バイト先が同じで仲良くなったんだよね!夏鈴!」

「うん。」

「ほんとだったんだ。意外すぎだわ。由衣も思うでしょ。」

「私は思わないよ。2人が仲良しなの見てるし。」

「ふーん、そうなんだ。またね。」

そう言って、去っていった。

「ごめんね、夏鈴。気悪くしたよね。」
由衣が小さな声で謝る。

「そんなことないよ。不釣り合いなのは事実だし。」

「だからそんなことないって。夏鈴は美人なんだから。夏鈴の元の良さ知らないからあんなこと言えるんだよ。」

由衣は頬を膨らました。